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中井 萌水 さん 独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)内定


中井さん

中井 萌水さん

淑徳与野高等学校 出身



父の影響で入学前から都市緑地のデザインを行いたいと考えおり、都市環境やまちづくりなどについて学べる大学を見ていました。その中でも土木や造園などのひとつの分野ではなく複数の分野を横断して人と生活環境について学べることに魅力を感じ、人間総合理工学科に進学しました。


一年次の必修科目である「情報処理」が印象に残っています。元々パソコンに苦手意識がある中で、入学して間もなくプログラミングを行うことに不安でいっぱいでした。しかし授業を通して基礎を理解し、納得するまで課題に取り組んでいった結果、プログラミングの楽しさを感じるようになりました。

また三年次には、問題発見・解決型のグループ演習授業「人間総合理工学演習」の中で環境保護に関するRPGゲームを学生とチームになって開発しました。

元々苦手な分野であり、情報処理には興味がなかったため、人間総合理工学科に入っていなかったら触れることがなかったと思っています。プログラミングの奥深さを知ることがなかったと思うと、勉強できてよかったと改めて思います。


進学した理由が分野を横断して学べるということであるように、都市デザイン、生態学、環境科学、エネルギー、水資源、健康科学、行動科学、GISなど、非常に充実したカリキュラムにとても満足した4年間だったと感じています。

興味のある分野の知識が深くなり、知らない分野は興味のある分野に変わり、別々に学んだことが結びつくことでどんどんと視野が広がっていきました。人間総合理工学科で学んだことで、柔軟な思考を持ちながら、やりたいことや将来の目標を追いかけることができたと思います。


プレゼン力とグループワークを進める力です。

プレゼン力については、日常的に学科内で個人の課題、グループの課題を発表し合うことが多いため、4年生になるころにはいつの間にかプレゼンをすることに慣れていました。特に一年次にあった動画を取って課題を発表するビデオプレゼンは、オンライン面接が増えたコロナ禍の就活において非常に役立ちました。

グループワークを進める力については、3年次の一年間かけて行うグループ演習授業で身につきました。本格的なグループワークは初めてで、当初は作業が難航したため書籍を活用しファシリテーションに関して、見様見真似で試すよう心がけました。その結果、具体例を出すことで議論の流れを作ることや、進捗報告、メンバー間の仕事量の調整などが改善され、スムーズに作業が進むようになりました。この経験から集団で物事に取り組むときに、状況を把握しながら指示を出す力や、全員で連携し情報を共有することの重要性を学びました。


飲食店のアルバイトを4年間続けていました。基本的に飲食店ではホールスタッフとして、お客様の会話や仕草、他のスタッフの動きを見ながら、瞬時に状況を把握しニーズを読み取ることを意識して働いていました。アルバイトの経験から、様々な視点で観察し先回りして行動する力が身につきました。


研究室は都市生態学研究室です。

都市デザインや環境デザインを幅広く扱う研究室で、都市再生に関連するグリーンインフラを中心に研究してました。卒業研究では、ヒートアイランド現象を低減する緑化資材に興味を持ち、公共空間における人の快適さとデザイン性を両立しつつ、持続可能な都市の実現に貢献する設計を追求しました。


テーマを決めるにあたって、自分の中の仮説を持つ力と正しい情報を収集する力が身につきました。また実験がやや大規模であり、複数人で行っていたことから、リーダーシップやチームワーク力が高まりました。実験の期間が長く、他の学生と時期をずらしながら一人ずつ実験を行わなければいけなかったため、ミスができず、作業量が多かったため非常に難しく責任が大きかったです。その中で、必要なことを常に考え、数か月前から資材や準備の手順の計画を立て、実験の詳細を他の学生に説明し、状況に合わせて指示を出すといったことを行っていました。


元々入学前からまちづくりがしたいと考えていたことに加えて、水、エネルギー、GIS、人の健康など幅広く人間総合理工学科で生活環境について学んだことで、持続可能な都市・住環境についていろんな角度から考え、いろんな人が関わり合う仕事がしたいと思うようになりました。

UR都市機構は住環境を扱って大きく開発できるということが特徴的と考えています。とくに団地では建物と建物の間の空間に緑地スペースや公園を設計したり、保育園や図書館などの公共施設を造ったりすることで、団地を中心に地域活性化を行えるため、非常に魅力を感じています。


学部3年のときの就活(インターンシップ、ES)と演習の授業、資格の勉強、研究のテーマ決め、などのタスクの両立が大変でした。また自分自身を言語化し分析することがあまり得意ではなかったため、ESの限られた文字数の中に自身の考えをまとめることに苦労しました。一人で自己分析を行うことに加えて、友人や家族などと価値観の話や過去の経験談をしながら時間をかけて自己分析を行っていました。


大学受験をするにあたって、自分にあった学力や憧れなどいろんな理由で大学を選ぶと思いますが、同時に自分の興味はどこにあるのか、何を学びたいのかを考えながら大学を選んでほしいなと思います。その一方でまだ将来どんなことがしたいか、どんな仕事に興味があるかわからない学生も多いと思います。私も実際に受験の時に、自分は何を目的に勉強しているのか、何がしたいのか悩んでいました。でもおそらくどんな学生もなんとなく好き、なんとなく嫌いと思うものがあると思います。それはまだ知識や経験が足りていないから明確に分からないだけだと私は思っています。大学はゴールではなく、あくまで通過点にすぎません。社会に出るまでに、大学でいろんな経験をしてどんどん好き嫌いを明確にしていけばいいと思います。もしすでにやりたいことが明確ならば、人間総合理工学科で分野を横断しながら多角的に学び、興味を深堀りして成長していってほしいです。まだ明確ではなくてもホームページやカリキュラムを見て少しでも気になる分野、好きかもと思うものがあるなら、4年間人間総合理工学科で過ごしながら、自分自身の理解を深めていくことできっとやりたいことが見つかると思います。皆さんの入学を心待ちにしています!