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高田研究室人間総合理工学科保全生態学研究室

【専門科目の授業紹介】「基礎生態学」高田まゆら先生

この科目では、生物と環境の関りあいを科学する生態学について、その基礎となる法則や概念を広く取り上げて解説します。そこで学んだことから、自然と社会の科学的な問題点を探し出し、自ら主体的に解決することができるような素養を身につけます。

 

実際の研究事例を踏まえた分かり易い解説

基礎生態学の講義では、環境の変化と生物の個体数との関係や、生物同士の競争・共生の法則などに関する基礎的な理論や数式を丁寧に解説します。解説は世界中の研究事例を踏まえて進み、担当の高田先生が携わった日本の生態学研究も含まれます。シカやカメムシといった身近な生物を対象にした研究なので、一見難しそうな理論や数式でも「なるほど!」と感じることができます。講義内容の理解度を確認するため、毎回レポート課題が出題されます。それに加えて、授業や生物に関する質問も受け付けています。次の授業の初めに質問への解答の時間が設けられており、学生の理解や興味をグイグイ後押します。

 

基礎を身に着け、未来の環境問題に取り組もう!

現在、世界には解決すべき環境問題があふれています。そうした問題に取り組む際に、生態学はとても重要です。温暖化や汚染など、環境問題が生じるとき、多くの場合最初に反応するのは人以外の生物です。生態学の法則を応用することで、生物と環境の変化を予測することが出来ます。これは、現在だけでなく、未来の環境においてどんな問題が生じるかを予想する場合にも大活躍します。担当の高田先生は、増え過ぎたシカや農業害虫など、これから先も重要となる環境問題に携わってきたエキスパートです。基礎生態学の講義を通して、現在と未来の環境問題の発見や、その解決には何が必要かを考える能力が身につくはずです。

 

授業中に用いたスライド 個体数が変化するモデルの一部を説明している


 

基礎生態学
授業風景