授業紹介
人間総合理工学科保全生態学研究室環境・エネルギー研究室水代謝システム研究室

【専門科目の授業紹介】「環境エネルギー・自然誌実習」幡野、山村、高田先生他

この科目では、資源・エネルギー循環、生物多様性の保全・管理について、物理化学の操作実験、植物や昆虫の観察などを体験します。まず、資源・エネルギーの分野では8種類の実験を行い、実験後はレポートを作成します。また、生物多様性の保全・管理の分野では、植物園でフィールドワークや、昆虫の採取から同定を実践しながら学びます。

 

実際の現場で行われている作業工程を体験する

前半には、河川から採取した水の水質調査や、乾燥剤による湿度変化の観察など、合計8種類の操作実験を行います。これらの実験には、浄水場やごみ処理場などの現場で、実際に用いられている技術が多く含まれています。毎回の実験後にはレポートを作成し、実験結果や考察をまとめます。これにより、“この操作で環境にどんな影響を与えているのか”を理解することができます。また、体験しながら学ぶことで、座学では味わえない感動を得られることでしょう。

河川の水に含まれるリンを吸着処理している実験の様子。専用の装置を使って一定の速度で長時間水を混ぜ続けています。


エタノール水溶液を蒸留させる実験の様子。マントルヒーターという機器でフラスコの温度を調節しながら、蒸留する経過を観察しています。


 

生物多様性を保全・管理する難しさを体験する

後半には、生物多様性の保全・管理について学びます。小石川植物園に出向き、野生動物、や植物を観察したり、家の周りでクモを採取・同定したりします。学生の皆さんにとって、クモを眺める経験はとても心に残るようです。小石川植物園では、生物を観察しながら専門家のお話を聞くことで、それらが自然の中で果たす役割や、なぜ保全・管理が必要なのかを理解できます。虫などが苦手な人でも、面白い!と思えるような体験が多々あるのも、この実習の大きな特徴です。

小石川植物園で水生生物を採取している様子。水生生物のスペシャリストが帯同し、採取した生物の特徴などを教えてくれます。