授業紹介
都市生態学研究室景観環境科学研究室

【専門科目の授業紹介】「都市空間と行動」原田芳樹先生、ホーテス・シュテファン先生

都市部の人口増加により、環境の悪化や生物多様性の減少など様々な問題が引き起こされています。これらの問題を解決するためには、都市機能を上手く活用していく必要があります。本講義では、都市機能を活用するために必要な基礎知識を、幅広い視点から学びます。また、専門知識の深め方や、実社会への応用力も身につけることができます。

 

都市機能を活用せよ!

本講義では、都市生態学を通して都市機能を見つめます。まず、都市生態学の基礎知識を学び、その内容を思い起こしながら、大気汚染の軽減や都市農業など、具体的な都市機能について学んで行きます。講義の中には国内外の事例紹介も含まれており、学生さんは興味津々で授業に見入っていました。授業の終わりにはグループワーク形式の課題が出され、人工土壌など、都市機能に関わるアイテムについて調べて、発表を行います。自分達で調べて議論するだけではなく、発表後には都市生態学がご専門の原田先生が、発表に関係するプラスαの情報を解説してくれます。毎回の課題をクリアしていくことで、都市機能の活用方法への理解が深まっていくでしょう。

図1:屋上を農地として活用する例
都市機能の向上には、屋上に花壇や畑を作るなど、スペースを有効活用することも重要です。

生物多様性と共に歩む都市

都市機能の活用に加えて、本講義では都市開発と生物多様性に関しても学びます。都市開発の影響は周辺の里地に波及し、生物多様性を脅かす要因となっています。講義では、景観生態学がご専門のシュテファン・ホーテス先生によって、日本やフィリピンなどの里地里山の事例紹介を通して、都市と里地とが持続的に協調しながら発展していく方法、そこで重視すべき都市機能について考えます。講義を通して、皆さんも理想の都市の形を模索してみてはいかかでしょうか?

図2 :理想的な都市の模索
学生一人一人が理想形を考え、互いに話し合うことも重要です。