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就職・進路状況

2022年卒就職・進路状況:変革期を生き抜く強烈な就職力!

2022年卒業生の就職状況を解説いたします。この年は主に第6期の学部卒業生と第4期の院卒が就職活動を行いました。昨年度に引き続き、コロナ禍での就活ということで、学生としてはなかなか苦労の多い経験だったと思われますが、頼もしいことに、学生のみなさんはきわめて強烈な就活力を発揮してくれました。いわゆる「難関企業」が目立っていますが、複数年累計ではなく、単年度の実績です。学生のみなさんは、時代の変革期に際しても柔軟に対応し、就活担当教員の予想を上回る就職実績を残してくれました。そして、やはり人間総合理工学科の誇る多様な分野への進出は今年も変わらず実現できています。

2021年卒の就活は、コロナ禍前に始まり、コロナ禍中で終わるという展開でしたが、この中で、インターン→早期選考という一つの成功パターンが浮き上がってきました。2022年度はこのような「スマートな就活」の流れが加速し、早期選考で早めの内定を獲得するケースが目立ちました。ただし、2021年度では「運」による要素が大きかったのに対し、2022年度は「戦略」として学生が早期から準備をしていたという点が異なります。卒業生が増え、先輩方の活躍が目に見えるようになってきて、早期からのキャリアプランの意識が高まってきたようです。

一方で、企業が内定を出す時期が多様化したことを反映して、就活期間は長引く場合もあり、必ずしも早期選考のみが優先的な選択肢にはなりえないという難しさもありました。早々と人気企業に内定を決める仲間の学生を眺めながら、こつこつと就活を続けていくのは苦しい作業ではありますが、泥臭い努力で内定を勝ち取った学生も多数現れました。たとえば、外資ITコンサル企業を受けまくり、不採用通知の山を築き上げたある学生は、最後に日系最難関のIT企業に内定を得ました。またある学生は、留年スレスレで就活には苦労するだろうという予想を覆し、コロナ禍にも関わらず数えきれない数のOBOG訪問をこなし、なんと80社以上にES(エントリーシート)を提出し、希望する分野で最難関の企業から内定を得るに至りました。

ここで強調しておきますが、人間総合理工学科の学生は入学するだけで就職力が高くなるわけではありません。先輩の活躍や同輩の奮闘に刺激されて、本人が戦略的に行動したり、努力を積み重ねるからこそ、就活に力を発揮できるのです。

主な特徴として、コロナ禍で目のあたりにしたDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを反映してか、IT系企業への就職者は目立っています。中でも、コンサルテーションを重視したITコンサルティング、シンクタンク業への進出は顕著です。いずれの分野でも難関企業、有力安定企業への就職が目立っています。

例年通り、専門知識を活かした、水・環境系企業へ就職も活況です。また、理系学生の典型的な就職先である電機・製造業にも一定数の学生が進んでおり、理系の強みは活かされています。一方で、昨年顕著であった専門商社と金融がゼロというように、年によって波があるようです。しかしながら、全体的には就職先の分野は多岐にわたり、本学科の特徴である多様な分野への進出という面は保たれていると言っていいでしょう。

なお、企業名では分かりにくいですが、大学院での就職先は、研究開発やコンサルタントといった高度な専門職での採用が主流となっています。このような傾向が顕著になってきたことを反映して、大学院進学者も増えています。

このように、昨年度に引き続き、コロナ禍にもほとんど影響を受けず、人間総合理工学科の就職活動は、極めて好調を保っています。この先、コロナとの共存、ウクライナ侵攻によって未経験の社会情勢変化が進んでいくことは間違いありませんが、本学科での学びで培った柔軟な知性と行動力は、来るべき激動の時代において、大きな強みとなるはずです。中央大学というブランドに甘んじることなく、さらに実力を以て大きな成果を得るという、「真の就職力」は今後もますます高まっていくでしょう。

以下に就職・進学先をご紹介いたします(名称は略称、基本的に人数、院優先。50音順です)。