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水代謝システム研究室山村研究室

『汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業』が、令和5年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました

『汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業』が、令和5年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択

2023年3月29日

理工学部教授 山村寛が、大同特殊鋼株式会社、株式会社テツゲン、株式会社グリーンテックおよび宮城県気仙沼市と共同で提案した技術(「汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業」)が、国土交通省の令和5年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました。

今回採択された提案技術は、新たに開発した“超高温炭化処理技術“によって下水汚泥から生成される『超高温炭化物』を、活性炭代替材として活用することを目指しています。
超高温炭化技術によって、多くの細孔を持った活性炭が形成できるため、下水処理場から発生する腐卵臭(硫化水素)や有害物質を除去できる高機能な活性炭として活用できる可能性があります。
そのほかにも、超高温炭化によって、汚泥に含まれる有害物質も完全に除去できるので、肥料や土壌改良材への活用も期待されています。

捨てられていた【汚泥】から、高機能な【活性炭】や【肥料・土壌改良材】ができれば、資源が循環するサーキュラーエコノミーに一歩近づけることができます。

今後は、宮城県気仙沼市の気仙沼終末処理場に超高温炭化のプラントを建設し、省エネ・温室効果ガス・コスト削減に向けた製造方法の確立、炭化物の有効利用法の検証などについて、取り組む予定です。

令和5年度 B-DASHプロジェクト実証技術の概要等について
【汚泥付加価値向上のための超高温炭化技術】
[2]汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/content/001566441.pdf

修士1年 大石ももかさんが、2023年8月1日から札幌市にて開催される下水道研究発表会において、本研究に関連した成果を口頭発表予定です。
「下水汚泥の超高温炭化による消化ガス中のシロキサン除去に優れるバイオ炭の開発」研究室HP
http://yamamura.waterblue.ws/