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冨田 彩花さん メタウォーター


冨田 彩花さん

千葉県立東葛飾高等学校 出身




高校生の段階ではまだ自分が何になりたいのか不明確だったことから、様々なことを学べる人間総合理工学科を選びました。


学部3年生で受けた人間総合理工演習という授業です。それぞれのグループで課題を見つけ、仲間とのディスカッションや現地調査をすることで、課題解決の糸口を探索しました。私は「東京都の川でウォーターアクティビティを盛んにする」というテーマで、実際に隅田川で行われているカヤックを体験したり、水質の調査を行ったりしながらウォーターアクティビティにふさわしい水環境の構築には何が必要か検討しました。現地に自ら足を運び課題を探す、という経験はこの授業ならではの貴重な体験だったと感じます。


楽しいことも大変なこともたくさん経験し、乗り越えた6年間でした。


プレゼンテーションを行う授業が非常に多かったことから、人に説明する力が身についたと感じます。

話の構成はもちろん声の抑揚やパワーポイントのアニメーションなど、試行錯誤しながらも成長できたと思います。


水代謝システム研究室

分散型の浄水設備の実現を目指した、「完全自律型水処理設備の開発に向けた膜の目詰まり検出、制御技術の開発」を行っています。


実行力でしょうか。私の場合は制御盤やろ過装置の組み立てなど、経験したことがないことを自分で1から学んで、設計して、作成して、という場面が多くありました。やる前は何も分からず不安ですが、案外やってみたらどうにかなる場合がほとんどですから、研究室で先生から学ぶことができるうちにいろいろ挑戦するのが自分の成長につながると思います。


私は大学で学ぶまで、水問題とは海外の国のみで起こっているものとばかり考えていました。しかし実際は国内の水インフラにおいても、施設の老朽化、水道職員の減少といった様々な課題があることを知り、蛇口をひねれば簡単にきれいな水を手に入れられる、当たり前を守るための仕事に携わりたいと思うようになりました。また、実際にインターンに参加したり社員さんのお話を伺ったりする中で、自分の研究の知識を生かすことができる、と感じたため内定先の企業に応募しました。


面接が苦手で、正直すぎると実際の面接で言われたこともありました。

嘘をつくというわけではないのですが、自分の強みや経験などはもっと積極的にアピールするべきだったんでしょうね


高校3年生の頃は、受験勉強をしていても具体的な将来のイメージがつかず、「自分は何になれるんだろう」という漠然とした心許なさを感じながら過ごしていた記憶があります。個人的に、高校と大学の授業で違うところとして、今学んでいることが社会のどんな場面で、何に役立つのかを意識して学習する点があると感じますが、私は大学で学ぶ内にようやく、自分の可能性や興味に気づくことができました。

とても大変な時期だとは思いますが、受験生の皆さんが今できることを頑張っていれば、自ずと未来は広がり、多くの可能性が得られることに間違いありませんから、あまり気負う必要はありませんよ。皆さんの努力が実を結ぶことを願っています。