「中央大学SDGsアクションプランアワード」の本選審査で、本学科のチーム(3年 内田結菜、古谷奈津子、福島優雅、佐藤羽南、柴田華奈、真壁侑大)が最優秀賞を受賞しました。
6名は3年生前期に受講した「応用植生学」での学びをもとに「蜂でつなげるエコロジカルネットワーク」というタイトルで発表を行いました。アイディアを具体化していく過程において、後楽園キャンパスの場所性を活かした持続可能なキャンパスとは何かを考え、学内外の利用者と生物多様性に配慮した空間づくりや緑地管理の仕組みについて、「エコロジカルネットワーク」をキーワードに提案を行いました。
以下は、受賞した学生が発表で苦労した点や工夫した点、受賞の感想です。
3年生前期に受講した「応用植生学」ではキャンパス内の樹木や草本、土壌について調べました。またGISを用いてキャンパスと周辺の緑地との関係性について分析を行いました。文京区内には大規模な緑地や多くの大学キャンパスが存在する一方で、後楽園キャンパスの緑被率(キャンパスの面積当たりの緑の割合)は最も低いことが明らかになりました。さらに、文京区の生物多様性地域戦略やキャンパスの現状を踏まえて、今後取り壊しが行われる1号館の跡地を対象にランドスケープデザインの提案を行いました。授業での環境の分析結果(学び)を元に、グループでアイディアを発案し、今回のSDGsアワードに応募しました。一次審査を通過後、審査員のみなさまから頂いたフィードバックから改善点を見つけ、アイディアの具体性を深めていきました。その中でも特に私たちのアイディアの新規性について考えることに苦労しました。
内田、佐藤、福島は海外留学中のため、本選審査の発表には柴田、古谷、真壁の3人で臨みました。本選審査では、中央大学の他学科の先生方、協賛企業・団体の皆様など、普段お会いする機会のない方々の前での発表でした。資金運用やプロジェクトの将来性、虫が苦手な人への対応や法人への説明の重要性などについて、質問やフィードバックをいただきました。
これらの貴重なコメントは今後アイディアを実現していくうえでの課題として、また考えていきたいと思います。自分たち以外のグループは商学部や経営学部などの文系学部が多く、提案の視点や論の展開などに違いが見られたのも興味深い点でした発表準備や当日の発表には、文理横断的学習により幅広い視点から物事を考えるという人間総合理工学科の強みを活かして取り組むことができました。
福島:この取り組みを通して、学生が主体となって具体的な行動を考えていく重要さを学びました。一つのアイデアがどんどん広がっているのを感じ、ワクワクしながら取り組むことができました。
佐藤:講義で行った植生調査や学んだことをそこから発展させ、大学への提案という形で深めることができたことがとても良い経験になりました。最終選考の場にいられなかったことは心残りですが、最優秀賞を頂くことができて嬉しかったです。
内田:今回のアワードへの参加が、将来の後楽園キャンパスの環境について考えるきっかけになりました。SDGsに取り組むためにはキャンパス内だけでなく、周辺との繋がりが重要であることを学びました。
柴田:他学部の方々や企業・団体の方々がほとんどの慣れない環境の中でしたが、通常の講義を通してプレゼンテーションの練習を行っているおかげでしっかりと私たちの提案を伝えることができました。また、文理を跨いで意見交換したことで後楽園キャンパスでは味わえない貴重な機会となりました。6人で目指していた最高の賞を受賞でき、とても嬉しいです。この受賞をスタートとし、今後後楽園キャンパスの活性化へ少しでも貢献していきたいです。
真壁:自分たち考案のデザインを大学や様々な方に発信できる大変素晴らしい機会でした。中央大学で採れたはちみつをたべてみたいです。
古谷:キャンパスデザインと言っても植生や水循環、養蜂など様々な視点で考え、1つの提案を作っていくのが大変でした…。個人的には、はちみつ食べたいという動機から参加しましたが、いろんなアイデアがだんだんと具体的になっていき、最終的にチームで良いものを作ることができて貴重な経験になりました。