就職・進路
活躍する卒業生就職・進路状況

活躍する卒業生ー国土交通省 国土政策局 片桐 拓重さん(2019年学部卒、星野高校出身)

人間総合理工学科の卒業生は、在学中に身につけた多様な学びを反映し、多様な分野で活躍しています。そんな卒業生の活躍を紹介し、キャリアパスの参考にしていただく「活躍する卒業生」シリーズ。今回ご登場いただくのは、国土交通省で働く 片桐 拓重 さん です。

片桐 拓重 さん


Q.まず、現在のお仕事について教えてください。
A.離島地域を支えるための調査や法関連業務を行っています。
国土交通省では、離島振興法という法律に基づき、インフラ整備・メンテナンス、そして離島の活性化や定住促進等、様々な施策を行っています。中でも私は、離島地域の抱える物流や医療、エネルギー、教育等といった課題をICTやドローンなどの新技術で対応していくための実証調査や、法関連の業務に携わっています。

Q.就職活動中、国家公務員を志望した理由は?
A.日本のパブリックな空間に関わる仕事がしたかったから。
パブリックスペースや街の景観、賑わいなど、誰でも感じることができる空間に関わる仕事がしたいという思いで、国家公務員を志望しました。就活中は、特に、民間企業と連携して公共空間の整備や景観形成を行う手段や、都市に残る農地や屋敷林の保存手法への関心を伝えていました。

Q.仕事をする中で、心がけていることはありますか。
A. 「分からない」を極力無くす事を心がけています。
仕事の性質上、幅広い分野の業務を扱っているため、職場では日々様々な専門用語が飛び交っています。特に私の担当分野は、内部外部問わず説明を求められることが多いため、それに備えるべく、関係者の聞き取り、過去のやり方を調べる等、考えつく限りのことを行い、明確にするよう日々意識しています。

Q.大学のときにやっていてよかったことはありますか。
A.大学を休学し、オーストラリアへワーキングホリデーに行ったことです。

就活を漠然と考え始めた時期に、今は海外に行って視野を広げたいと思い決断しました。学士取得や企業インターン等、一般に評価される実績を残したわけではないですが、言語をはじめ環境が大きく違う中で、仕事探しや生活環境を一から整えたこと、異文化について身をもって理解することができたことは、今大きな糧となっています。また、高校時代からずっと苦労していた英語を得意科目に変えることができたのも大きかったです。現地で「英語を使わないと生きていけない状況」というのは想像以上に学習効果があるものだと思いました。決断した当時、両親や教授等周囲が快く受け入れてくださり、サポートしていただけた環境にとても感謝しております。

Q. 人間総合理工学科で得たものは何ですか?
A.幅広い視点で物事を考える力です。

私が入学した際、学科募集案内パンフレットには、「これからの時代、街づくりを考える人は幅広い視野が必要だ」と書かれていました。このパンフレットをきっかけに自分なりに解釈して入学した人間総合理工学科でしたが、本当に様々な分野を学習し、分野同士の掛け合わせ方までも訓練します。私自身、これまで公園や道路事業など様々な経験をしてきましたが、生活の基盤となるインフラには多様な関係者がおり、役所はそれらの条件や意見を整理し総合的に進めていく立場になります。本学科で学んだ他分野への理解や相乗効果の生み出し方、そしてプロジェクトを進めていくマネジメントの経験は現在の職場でも活かされていると感じています。

Q. 同じ業種を目指す学生に、メッセージをお願いします。
A.政策課題に立ち向かい、日本の未来を切り拓きましょう!

国家公務員は、目の前の様々な課題に対応するだけでなく、日本国民のために将来の国づくりについても考えていく立場になります。社会をより良くしたい思いがあり、行政の立場で頑張りたい方、ぜひ一緒に形にしていきましょう!