就職・進路
活躍する卒業生就職・進路状況

活躍する卒業生ー日本電気株式会社(NEC)佐藤 結 さん(2020年学部卒、中央大学杉並高校出身)

人間総合理工学科の卒業生は、在学中に身につけた多様な学びを反映し、多様な分野で活躍しています。そんな卒業生の活躍を紹介し、キャリアパスの参考にしていただく「活躍する卒業生」シリーズ。今回ご登場いただくのは、日本電気株式会社(NEC)でシステムエンジニアとして働く 佐藤 結 さんです。

佐藤 結 さん


Q.まず、現在のお仕事について教えてください。
A.SEとして銀行向けシステムの開発に携わっています。
SE(システムエンジニア)として勤務しており、銀行向けの営業店端末システムの開発に携わっています。営業店端末とは、銀行に設置されているタブレットや行員さんが使用するPCを指します。具体的にはタブレット画面のレイアウトデザインやアプリケーションの設計を行っており、実際に端末を使用するエンドユーザーの目に触れる箇所を担当しています。

Q.就職活動中、NECを志望した理由は?
A.ライフスタイルに合った働き方ができると考えたため。
IT業界を志望したのは、“物事をやり遂げたい人の手助けをする仕事がしたかったから”です。SEはお客様と密にコミュニケーションをとって課題を解決したり、新たなソリューションを実現させたりする仕事です。この点が私の考えとマッチしていると思いました。中でもNECに入社を決めたのは、これからのライフプランが立てやすい環境であると考えたからです。例えば、今後結婚や出産をするとなった時、産休・育休制度が整っていることは魅力でした。また公募制度やフレックス制度など、社内にいながらその時のライフスタイルに合った働き方ができると感じ、入社を決めました。

Q.仕事をする中で、心がけていることはありますか。
A. 相手との前提を擦り合わせることです。認識のずれが生じたまま作業を進めると後に手戻りを引き起こします。そのため、相手に何かを伝える際はお互いの認識の差をまず埋めてから、話を進めるようにしています。

Q.大学生のころはどんな学生でしたか?
A.正直なところ、入学時は意識の高い生徒ではなかったと思います。講義で出された課題についても正解の形が分からず、学科の友人を頼っていたことも多かったです。研究室に入ってからは自分の意思で研究したい内容を決め、自分のやり方で進めることができたので、正解の形がなくても良いのだと気づくことができました。好奇心を持って研究に取り組めていたと思います。

Q. 人間総合理工学科で得たものは何ですか?
A.目的を意識する考え方を身につけられたことです。

目的思考、つまり、最終的に達成したい目的は何かを常に意識する考え方ですね。3年生で履修する演習は、「与えられたテーマに対して課題を見つけて解決する」という内容でした。演習では、なぜ課題解決が必要なのか、なぜその手法が有効なのかといった目的を追求する場面が、多々あります。この目的を意識する考え方は、社会人生活の中で最も必要とされる能力の一つだと思うので、学生の時に学ぶことができてよかったと思います。就職活動中も、就職後も、「人間総合理工学科の講義のようだな」と感じたことを覚えています。

Q.大学時代、これをやっておけばよかったと思うことは?
A.講義で扱ったソフトウェアや機材にもっと触れておけばよかったと思います。個人で用意しようとすると高価なソフトウェアが、人間総合理工学科のPC室には多数あります。せっかく環境が整った場にいたので、触れてみるだけでなく活用できるようになっておけば現在の業務の幅も広がったのではないかと感じています。

Q. 同じ業種を目指す学生に、メッセージをお願いします。
A.現場で働く人の声をぜひ聞いてみてください!

就職活動をする際は、ぜひ現場で働く人の声を聞いていただきたいです。例えばSEを志望する場合、会社説明会で社員の方とコミュニケーションをとる機会はありますが、必ずしも現役のSEの方が出席するとは限りません。一口にSEと言っても会社によってその定義は様々で、仕事の幅も異なります。ぜひ現役SEとの座談会参加やOBOG訪問を積極的に行い、実際に日々どのような業務を行っているか、どのような働き方をしているか質問してみてください。そうすることで、社員の本音を聞くことができますし、実際に自分がその会社で働くイメージもつきやすくなると思います。

最後になりますが、就職活動をするにあたって誰かと比べたり人に合わせたりする必要はありません。例えば就職活動が本格化すると様々な情報が飛び交い、何が正しいのかと不安になることがあると思います。ですが、進路を選択するうえで自分にとって何が大事なのかといった優先順位は人それぞれです。飛び交う情報すべてを鵜呑みにするのではなく、自分の共感できるところを汲み取って活かしてみてください。