就職・進路
活躍する卒業生就職・進路状況

活躍する卒業生ー日本工営株式会社 山元 雄太 さん(2020年修士修了 北海道札幌北高等学校出身)

人間総合理工学科の卒業生は、在学中に身につけた多様な学びを反映し、様々な分野で活躍しています。そんな卒業生の活躍を紹介することで、キャリアパスの参考にしていただく「活躍する卒業生」シリーズ。今回ご登場いただくのは、日本工営株式会社で働く 山元 雄太さん です。

山元 雄太 さん


Q.まず、現在のお仕事について教えてください。
A.国内外に上下水道施設を設計する仕事をしています。
現在は、日本工営株式会社にて、国内外に上下水道施設を設計する仕事をしております。業界でいうと、建設コンサルタント業界ですね。国のインフラ整備事業を支える業界です。具体的な仕事内容は、調査、計画、設計、施工監理など、上下水道インフラ設計の上流から下流まで一手に担っています。

本業界は、基本的に国内と海外の2つに分けられ、望む人は海外で上下水道インフラを設計することもできます。私は現在、国内の部署で上下水道の施設に関わる設計を行っておりますが、将来は海外の途上国で上下水道インフラを設計して、世界中の人々が安全な水を飲める社会を作っていきたいと思っています。


Q.就職活動中、日本工営を志望した理由は?
A.「上下水道の設計ができること」と「海外で働くこと」が決め手でした。
就職活動時は「上下水道の設計に関われること」、そして「海外で働く機会があること」の2点を軸に掲げていました。日本工営は、国内最大手の建設コンサルタント会社であり、また、海外で上下水道インフラの設計にも携わることができるため、志望しました。


Q.仕事をする中で、心がけていることはありますか。
A.最短で完成度の高い成果を出すことです。
7~8割の完成度でも良いので、早く成果を出すことを心がけています。クライアントは、時間をかけて完璧な成果を出すよりも、7~8割の完成度でもいいので、早く成果を受け取りたいという方が多いです。成果を出したあとでクライアントと最終段階を詰めた方が、仕事の軌道修正もしやすく、結果的に最短で完成度の高い成果を出すことができると考えています。


Q. 人間総合理工学科で得たものは何ですか?
A.“英語力”によって、自分の世界が良い方向に変わったと思います。
“英語力”です。英語を話せるようになってから「研究や仕事を有利に進められる」、「プライベートの人脈が増える」等、世界が良い方向に変わりました。

たとえば、研究をする際、論文は全て英語で書かれていますし、国際学会で発表する際も英語を使用します。私は学部1、2年生の時に檀先生の英語レッスンを受け、英語力を上げたので、論文を読む作業や国際学会での発表で苦労しませんでした。仕事面でも、海外の方々と働くときは基本的に英語を使うため、英語を話せることでコミュニケーションの障壁が大幅に下がります。また、プライベートの人脈も大きく広がりました。学部3年次にアメリカのアリゾナ大学に留学に行ってから、アメリカ人はもちろん、その他の海外から来た留学生等多くの友人ができました。留学中に築いた縁は今でも続いており、海外旅行に行く際はその国の友人と会うなど、特殊な経験もできています。海外の友人ができると、皆それぞれ異なった価値観を持っているので、会う度に自分の価値観が良い意味で変わり、とても面白いです。

上記のように、英語を話せるようになって受けた恩恵が大きいので、人間総合理工学科で得たものを一言で述べると、”英語力”になります。


Q.大学生のころはどんな学生でしたか?
A.「興味のあることはやってみる」という気持ちで、色々な経験をしました。
大学生のころは、「興味があることはとりあえず経験する」という気持ちでいました。海外に興味があったので留学をしましたし、それ以外にも、サークル(ダンス)、アルバイト(コーヒーマシンを売る営業のアルバイト等)、カンボジアでの水質分析インターンシップ等、様々なことを経験しました。興味を持ち、実際にやってみることで、自分の好き嫌いを見極めることもできたので、そのすべてが非常に良い経験だったと思います。大学での授業については、受けるからには何か学びを得たいという気持ちが強かったため、真面目に受けていたと思います。


Q.大学のときにやっていてよかったことはありますか。
A.研究で培った経験が、現在の仕事でも役に立っています。
大学院生の時に経験した研究はやっていてよかったと思います。研究を段階に分けると「①参考文献を漁って最新の知見を学ぶ」、「②そこから何か新しい研究テーマを見つける」、「③見つけたテーマを背景、目的、実験方法、結果、結論の形式で整理してまとめる」という作業になります。このフレームは、何をするにも使えるフレームなので、現在の仕事においても、効率的に仕事を捌く際に役立っています。


Q.逆に、これをやっておけばよかったと思うことはありますか。
A.三力(水理学、土質力学、構造力学)の勉強をしておけばよかったです…。
三力(水理学、土質力学、構造力学)をもっと勉強しておけばよかったと思います。上下水道インフラを設計するうえで、水がどのような流れをするのか(水理学)、地盤は大丈夫か(土質力学)、地震がきても建物は壊れないか(構造力学)を確認する必要があります。入社してから勉強しても間に合いますが、学生時代に三力の基礎だけでも勉強していたら、もっと楽に仕事をこなせていたと思います。


Q. 同じ業種を目指す学生に、メッセージをお願いします。
A.人々の生活に欠かせない“水”を供給する仕事に興味のある方はぜひ検討してみてください!

この業界は、人々の生活に欠かせない水を供給する仕事ですので、非常にやりがいを感じやすいと思います。特に、海外での上下水道インフラ構築に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非検討してみてください!また、どのような業界か知りたい方という方は是非、弊社のインターンシップを受けてみて下さい。文章だけでは伝わらない、業務内容や業界の雰囲気を把握できると思います!