中央大学理工学部は、これまで、高い技術の開発と、それを担う先駆者を輩出し、日本の発展を担ってきました。これからは、培ってきた技術力をベースに、人間工学・情報・デザイン・エネルギー・エコロジーなどの先端研究を融合させ、次時代を担っていく、新しい展開を進めていきます。
人間の心の問題、自然との共生、地球環境問題など、現代が抱える多岐にわたる課題を解決し、より良い社会を築いていくには、技術やモノづくりだけでは十分ではありません。技術やモノを作るのも人間であり、使うのも人間。この「人間」という視点に立って、社会が抱える課題に応えられる人材を世に出すのが人間総合理工学科の目的です。
学問で大切なことは、課題を的確に把握し、解決に向けて創造的思考を展開することです。人間総合理工学科では、1-2年次までに基礎分野をしっかりと学び、3年次には、この創造的思考を鍛えるための分野横断型演習を柱に据えています。これは、みなさんが将来、どのような仕事についても、今ある技術や知識を柔軟に活用し、 強靭に対応できる基礎体力を育てる意味で極めて重要です。
人間総合理工学科を構成する教員たちは、個性豊かです。異なる分野の皆さんが、意見を出し合い、人間を中心に据えた新しいカリキュラムを創りだしています。この過程で、様ざまの刺激的な出会いがあり、多くの発見や発想の化学反応が起きています。新しい人間理工学を学んだ学生がどのような未来を創っていけるのか、私自身、楽しみでワクワクしています。
女子のみなさんの入学も楽しみにしています。女性が仕事をしていくうえでは、出産・子育てなど、様ざまの出来事があります。しかし、理工系の専門知識があれば、職場や研究に復帰するのは難しいことではありません。中央大学理工学部は女子学生のキャリアを支援する多くの取り組みをおこなっています。ぜひイベントなどに参加してみてください。
高校までと違い、大学は、自分が主体となって学び、研究を進めていく所です。だからこそ、学生、一人ひとりの個性を大切にし、一生の道すじとして何を選択するかを、じっくりと考えることのできる環境をつくりたいと考えています。
人間総合理工学科は、学生に対する教員の数が多いので、きめ細かなサポートが可能です。大学は、生涯にわたる友人や恩師と出会える場所でもあります。受験勉強は大変ですが、そのあとの未来に期待し、がんばっていただきたいと思います。